Archive for November 14th, 2004

季刊『前夜』が創刊

Sunday, November 14th, 2004

これは「本」ではない。(創刊してちょっと経ってしまったが…)

10月に「文化と抵抗」をテーマとする『前夜』という「抵抗文芸*」雑誌が創刊した。

自分は、運良く創刊に先立つ「プレ・イベント」というのに出る機会があり、彼らの「前夜宣言」を目撃していたし、高橋哲哉氏や徐京植(ソ・キョンシク)氏を初めとする執筆者や編集部の人たちの話を聞いて心底共感していたので、ぜひ何らかの形でこのグループを支持(サポート)したいと思っていた。いろいろなサポートの仕方があるのだが、「財政上」の問題で、とりあえずは向こう3年分の『前夜』を購読できるという、もっともお手軽なリーダーズ(読書会員)というのになった…

という文章をGood/Bad Books Bulletin** に投稿。

* 「文芸」と呼んで良いのかどうかは実は分からない。だが、他に自分で思いつく呼称がなかったので、便宜的にそう呼ぶことにした。「文芸」が「文(文化)および芸術:art and letters」を意味するにせよ、「文による芸:art through letters = literature」を意味するにせよ、言葉による主張を通して、他者と積極的に関わろうとする取り組みには違いない。「文芸」には、幾分「遊び」の要素があるかも知れないが、主張によって命を懸けるとき、それは「遊び半分」でなくなる。実は、本来、あらゆる種類の創作者(あるいはいかなる形であるにせよ、曲がりなりにも「文化」ないし「芸術」的な何かに関わろうとする者)が、生きている時代(の他者)との関係性抜きに表現や主張をするということはありえない。他者に影響を与える積もりのない表現や主張など、もとより意味がない。その中で、「文芸」は、あらゆる表現手段にも増して、その「芸」の機能の意味を明らかにする。『前夜』を“文芸”雑誌であると呼ぶのは、そのテーマを「文化と抵抗」とした彼らの思想を鑑みて、「文化および芸術」の意味での「文芸」に近い意味で私は言ったのかも知れない。

** こうしたリンクを張っても、通常のcgiのbbsだから、投稿が増えるに従って記事自体の位置が移動していく。したがって、後々、該当記事を見つけようとしても、すぐに見つからない。その場合、bbsの「検索」機能を使って見つけるしかなくなる。だからじきに、各記事自体が固有のURLを獲得していくというblogの方がやはり便利ということになるかもしれない。これは、「blogのアドヴァンテージが何なのか分からぬ」とぶつくさ言っていた自分に、数週間前、懇切丁寧に「blogの何たるか」を教えてくれた殊勝なる友人がいたからで、言われたとおり、ほぼそのまんま書いているのである。自分と似たような疑問を持っている人がいたら、これはタメになる知識でっせ。