Archive for December 12th, 2004

Day 1 (Sunday G4)

Sunday, December 12th, 2004

記録するべきことが多いほど、実際それに夢中になっているので書けなくなる(何度も言っているように)。だから、「後書き日記」が可能なblogは、便利なのだ。

6年ごと位に起こる文字通り熱病のようなパソコンの買い換えイベント。というか、投資したもろもろの特殊な周辺機器や古いOSしかサポートしないearly versionの音楽ソフトとの兼ね合いなどなども色々あって、古いパソコンも結局手放せないので、実は「買い足し」というのに近くなるのである。一度きれいさっぱり、古い周辺機器やらソフトやらを含めて全部廃棄処分したら机の上も部屋も気持ちも良くなることは分かっているのだが、なけなしの金を投資して買ったモノなので、まるで大事な「お気に入りの家具」のように、「10万もするサウンドカードが入っているから」というようなおバカな理由で10年以上経つIIsiとかを、ハードディスクレコーディング・音楽記譜マシンとして後生大事にとってあるという案配なのである。しかし、early versionのソフトだけ使っていると、古いマシンも実にOS Xに負けないくらいさくさくと早いのである。

現役で使っている(た)のは1998年に出たPowerBook G3のコードネーム「Wall Street (300MHz)」である。IIsiに引き続き、音楽編集用に使おうと思っていたが、実際はほとんどウェブの構築やウェブ・ブラウジングというテキストベースのファイル制作くらいにしか使わなかった。一時は自宅と会社を往復して数ヶ月間職場でも使用する日々が続いたこともあるが、それもテキストをいじるのが主であった。

その当時、Wall Streetを駆け込みで購入したのは、それに先立つことほんの2年くらい前に、DTM用に購入したやや本格的な1Uラックマウント式のMIDI Interfaceへの投資額が8万近くしたために、その当時徐々に出始めていたUSBタイプのMIDI Interfaceへの切り替えがどうしてもためらわれたからであった。しかもPDという今では完全に忘れ去られたオプティック・マグネット式のメディアドライブもSCSI接続だったこともある。「過去を断ち切る」のではなく、「過去にしがみつく」ことを断然選んだのである。

Wall Street(虹リンゴ)は、その後にUSB & FireWire式のPowerBook G3(グラファイト色・白リンゴ)が出たために、Serial portとSCSI portを持った最後のPowerBook G3のひとつとなった。その当時、まだMIDI Interfaceとの接続はSerial Port(あるいはモデムポート)が主流で、私のように「高額」の投資をした人にとっては、USBやFireWireという新しいインターフェースの方式が世に出始めたことを強く意識していても、付いていく気も、付いていけなかった人も多かったのではないか。つまり、Wall Streetは、その前に使っていたIIsiの外部装置(HDD, MIDI interface)との相性の点で非常に優れていたのである。

今回「白羽の矢を立てた」も、やはりPowerBookであった。単に、ステイタスを落としたくないと言うことだけでなく、薄いコンパクト設計にどうしても魅力を感じたからだし、いまさらbulkyなデスクトップ型を購入する気にもならなかった(もちろん、出たばかりのiMac G5を店頭で見て、その速度とディスプレイの大きさに一瞬心は動いたものの)。タイミング的に今購入するのがやや早すぎた可能性はある。これは、「PowerBook G5というのが比較的すぐに出るんじゃないか」と噂されていることもあるからだが、そうした噂の類は今回一切考慮しなかった。「G5が出れば今度はG6が出る」と噂されるのである。パソコンというものはいつ買っても「早すぎる」のである。

前回ならその当時得られる最高のスペックのマシンを手に入れることしか頭になかったが、今回は逆にパソコンのライフサイクルが短くなることもある程度予期して、PowerBook G4の一番小さいモデルを(つまり予定より低いバジェットで)購入することにした。つまり12″モデルである。

今回は店頭で12″モデルが19″モニターと接続されているのを見て、「あ、これが解決策だ」と直感した。候補のひとつであった15″モデルとの差額は10万円近く。差額の10万があれば、外付けディスプレイを買ってもサードパーティのものならお釣りが来る。そとに持ち出してレコーディングなどで使うことを考えると、15″ではやや大きすぎると感じる(電車の座席や外の喫茶店で作業することを想定しているのである)。17″などは問題外である(一体どういう使い方を想定すればいいのだろう、17″って?)。連れ合いのiBookが12″なので、だいたいのディスプレイサイズは分かっていた。ディメンション的にはiBookよりも薄くて軽い。これは、「気軽にソトに持ち出すことのできるハイスペックのサブノートマシンである」と勝手に位置付けたのである。

スペック的にはiBook G4とPowerBook G4の差はあまりないことに驚くが、ボディを閉じた状態で、外付けディスプレイとの接続使用が可能なのはPowerBookの方だ。それにiBookの厚みはやや気になる。DV編集などを考えるとやはりPowerBookだろう(と勝手に思った)。

AirMacを使ってプリンタを連れ合いと共有することを考えた。また、リビングと自室の間をパソコンを持って往来したり、リビングをはい回るコード類をシンプルにすることを考えると、AirMacが解決法なのである。家中からLANケーブルを一掃したらさぞ気持ちよかろう。マックのiTuneでペルシャとかからのDervish音楽などを受信してステレオから垂れ流すのにもよい。DVD playerとしてテレビとつながっているPowerBookをApple Wireless Mouseで、食卓から操作する。これはリモコンなのである。

こうして楽しくもストレスフルな「新世代型」Mac環境の構築に励むのである。楽しみとストレスは表裏一体なのである。これからノートンのファイヤウォールをシステムに噛ませてセキュリティ確保することを考えると、まったくうんざりだし、PHSを使ってのモバイル環境の設定もある。クリアしなければならない問題を考えると実にやれやれで「楽しみ」なのである。

それにしても、PowerBook G3で活躍したOS9用のDreamweaverとかFireworksとかPhotoshop LEとか、Firewallとか、全部揃えたら一体どうなるんですか? OS X用に変えたら、ソフト投資額もバカにならんじゃないですか?などとぷんぷんしながら考えつつ、あらゆるハードの「設定」に日柄一日過ごした日曜日だった。

そうそうわれわれには信じられないことだが、結婚3周年でもあったのだ、12/12は。(こちらについても後記予定。)