Archive for February 18th, 2005

嬉しいメール

Friday, February 18th, 2005

先日の18日のソロライヴを聴きにいらした方からやや長目のメール(でも大変嬉しいメール)を頂きました。私信のため具体的内容やその方がどなたなのかは公開できませんが、とにかく頂いて嬉しいメッセージでした。その方のメッセージの中でも特に嬉しかったのは、その方がボクの演奏する音楽を聴いているあいだ、自分の幼児時期の体験や以前いたことのある異郷の地や、その地で繰り広げられる幻想を見た、というものでした。私は以前から「音楽は音に過ぎない、でも音を捉える人間の心にこそ神秘がある」と言い続けています。この方からのメールはまさに私の信じることを裏付けるような内容であった訳です。

ひょっとすると、聴く人自身の体験や感受性のありかたというのが、得られる内的体験にとってより決定的である、と主張する方もいるかもしれません。それは否定するつもりもありません。まさにそうに違いありません。でも、どんな方であるにせよ、どんな内容であるにしても、その方が自分の音楽を聴いて、独自の体験を想起したばかりか、その世界にしばし遊ぶことが出来たのだとしたら、演奏家はそれ以上に何を望むことがありましょうか?