Archive for March 12th, 2005

3月は、ライヴがない(ちょっと嬉しい)

Saturday, March 12th, 2005

3月はまるまるひと月ライヴがなく、4月も予定されている<もんじゅ連>の23(土)のライヴまでとりあえず何の予定も入っていないのである。ほぼ2月のお休みということになる。これは、ここ数年の中で相当な異常事態である。

そもそも、ライヴの回数を減らそう減らそうと思ってすでに2年以上が過ぎた。もっと積極的にライヴのあり方というのを考える必要があるとは考えていたのだ。ライヴ回数を減らすというのは、決して消極的な考え方ではないのだ。

確かに月に3度以上もライヴがあると、「兼業・週末音楽家」としてはかなりキツい状態になる。音楽を外でやるのは好きだが、他の諸々のことが疎かになりがちなのだ。人との縁やら偶然やら、いろんな有り難いことが重なってなーんとなく外で演奏をすることになって、もうかれこれ数年が経つ。そしてそれ自体が非常に楽しく、何よりも優先して取り組みたくなるほどのものだが、それでもライヴの時間が生活そのものを圧迫してくると、そわそわと落ち着かなくなる。だれでもそうだろうが、自分も音楽に気軽な気持ちで取り組みたくない性分でもあるので、精神的な余裕がなくなるのだ。単純な話だが、そうなると部屋は荒れ放題になり、自分で自分の部屋に足を運ぶことさえ億劫になるような「瓦礫の山」になる。それでもライヴに備えて準備だけはしなければならないので、荒れた自分の部屋で音出しをするという精神衛生上も非常によろしくない状態になる。

部屋自体に入りたくなくなるほどになると、もう悪循環で、いろいろな生活に必要なはずの書類の類いなども見つからなくなり、ぎりぎりになっていざ必要になるともう間に合わないという日常の生活にも支障を来すような悲惨な状況に陥る。ちょっと軽い気持ちで取ってある新聞や雑誌バックナンバーやチラシやらなんやら、あらゆるものが床に散乱して、とてもじゃないが突然の来客でひとを部屋に招く、なんてことは出来なくなる。整理整頓はこどもの頃から苦手だったが、本当は「きれい好き」なのである。部屋の混沌が好きという方もいるようだが、自分はそうではない。きちんとしているのが良いに決まっているのだ。だができない。だから精神的にも荒れてくる。こういう荒れた生活をなんとか解消するためには、週末を純粋に自分のために確保する必要がある。

そもそもライヴを始めた動機のひとつに「録音してそれを聴きたい」というオーディオやレコーディング趣味という側面があったので、自分のライヴに録音は欠かせない。だが、ここまでライヴの回数が増えると、音源ばかりがどんどん増えていくが、それを整理したり自分の望むようなカタチに編集し直したり、という「本来の目的(のひとつ)」が果たせなくなってくる。編集しなければならない音源がこれほどに溜まってくると、もうどれを優先しなければならないかという記憶や判断も怪しくなってくるのだ。人に渡さなければならない音源で最も旧いやつなんかは、もう5年以上経っているんじゃないだろうか? つまり、ウェイティング・リストが5年待ち状態とかいう人がいる訳である。まったく申し訳ない。

それに「練習」がしたいのだよね〜。オーボエはリードを削らなければならないし。練習なしに良い音楽もないものである。

そして何よりも、「結婚生活」がある。畏友I氏がどこかで実に旨いことを言っている。つまり「家庭政治的にきわめてマズいことになる」んである。

というわけで、もうすこし、「ちゃんと生活」を立て直さなければならない時期が来ているのである。(つまらん結論だと思うだろーなー、ハングリーなミュージシャンにとっては!)

(でも、「より良い音楽を創る」という努力となんらの矛盾点もないんだな、これが。)