Archive for May 2nd, 2005

「われわれの社会」に関する当たり前のような再認識(その4)

Monday, May 2nd, 2005

■ この事故は裁判でその責任の所在が問われるだろうし、労使との間で熾烈な闘争になることも予想される。「事故の責任は誰のものなのか」ということ。その点、この時点で、待ったなしの記者会見をして、「過密ダイヤが脱線事故を起こした一因である」ことを明言したJR西日本労働組合・中央本部の田村豊執行委員長の行為は英断であると言って良い。その後のメディアの報道の方向を決めたとさえ思える。会社の業務を通じて知り得た情報(企業機密情報)を公にすることでしか開示できない被雇用者の当然の権利の行使である。個人情報保護法など、こうした企業内情報の開示に自発的な自主規制的なブレーキをかける悪法であるが、こうしたこともこれからはますます難しくなる。

■ 「安全第一」を、ただお題目として現場職員にオウムのように口で繰り返させる一方で、このような犯罪的に危険な経営方針を現場に強いていた会社の利益優先の姿勢は、徹底的にあぶり出されてほしいものだと思う。

そのためには、事件から時間が経つほどにメディアの熱が冷め、人々の話題に上らなくなる、という「通常の時間経過」に安易に連動しない、地道でさらに声高なる人々の声が求められる。

財布に足が付く(現ナマには付かない)

Monday, May 2nd, 2005

昨夜19:30-22:30の間、阿佐ヶ谷のライヴ会場で財布を紛失すると言う恥ずべき不測の事態が起きた。財布に入っていた銀行のキャッシュカードなどはすぐに凍結したが、現金と奇しくも阿佐ヶ谷で3年ほど前に手に入れたお気に入りの財布がなくなったのはちょっと痛い。まあ、演奏中にピアノの上に無造作に財布を置くなどということをした不注意への、ちと高いレッスン料のようなものだ(実はとても痛いっす)。それにしても、メインバンク以外のキャッシュカードは分散させていて携行していなかったこと、また普段使わないクレジットカードは持参していなかったことなどが、せめてもの救いだった。

だが、免許更新時期に入っていてあと数日で更新期限切れてしまう自動車普通免許証と、新しい健康保険証が財布に入っていたので、いわゆる本人を確認するのに使われる典型的IDが人手に渡ったということで不安は残るが、今朝新宿警察署に遺失届/盗難届を出したので、最悪のことはないのではないかと考えることにする。さて、今日、連休中の5/2(月)が、更新期間の切れる期限目前で実際に足を運べる唯一の日と考えられる日だったので、新宿警察署に行ったその足で、書き換えもしてしまえ、とタカをくくっていたら、実は新宿警察署ではもうやっていない、都庁でやっているとのことで、都庁第二庁舎内の免許交付所に行ったのだが、免許紛失の場合は、書き換えができないと窓口で言われ、仕方なく遠路、府中試験場に行くことに。これでもう午後も時間がこれでなくなることは半分見えていた。

それにしても、着いた府中試験場の込み方は尋常でなかった。やはり連休中日の平日ということで、やっと休みが取れたひとびとがこの日に殺到したとしても全く不思議はない。自分もその一人だ。必要な3 x 2.5mの写真を撮るためにインスタント写真撮影機の前で並ぶ。収入印紙を購入するために長い列に並ぶ。今度は別の言われた窓口に別紙を貰うために並ぶ。視力検査のために長大な第4窓口に並ぶ。そのあと、また第9窓口に戻る。それから免許用写真撮影に並ぶ。ゴールド免許所持者用の講習で20分待つ。それでこの下書きを外のベンチで書く。30分のありがたくも貴重な新道路交通法についての解説を拝聴し、今度は免許の交付で待つ。

なにしろ、住所の書いてある唯一の身分証明書である免許書自体が紛失しているので、現住所を示す何かが必要だという事で、「住民票」を持って行ったのだが、これがちょっと古いもの。そしてパスポートは旧住所のままだったので、うまく行くかどうかちょっと不安ではあった。

それにしても、窓口で言われることが違うので、戸惑うこと多い。「6ヶ月以内の住民票」とは、都庁で渡された必要書類には記載されていなかったが、こちらの窓口にはそのように書いてある、結局言われた窓口に行って、現住所が記載されている証明書は、と言われてパスポートとやや古い住民票を手渡したが、その場でパッと目を通すだけで、すぐに返されて6ヶ月以上たった住民票であることには目もくれない。

それにしても不幸中の幸いというか、失われた現金は悔しいばかりだが、期限の切れかかった免許証、更新期間は2ヶ月前から始まっていたから、とうに更新していたって良さそうなものだが、この度は平日はどうしても忙しくて日がとれず、そうこうしているうちにここまで来てしまっていた。もし更新してしまっていたら、あたらしい新品の免許書をまた再交付しなければならないところだった。更新期限中の紛失ということで、再交付料は幸い請求されなかった。職場の人が財布をスられて一切合切すべて盗られたという話をたまたま聞いたばかりだったので、キャッシュカードなどの分散をしていたのがさらに幸いした。とにかく、どんな場所でも無造作にあのようなものを放置するというのは、日本でも店の中でも論外なのだ、やはり。周りの人にも嫌な気持ちにさせただろうし、こう言うことで疑心暗鬼になる(させる)のは、実に不愉快だろう。とにかく、財布に足が生えてどこか遠くに旅に出たと思うことにした。