Archive for July 21st, 2011

前原元外務大臣が総理大臣になるだろう理由を垣間みた夜

Thursday, July 21st, 2011

Twitterにつぶやいた内容をこちらに転載。

(前略)浜岡で事故が起きると、アメリカの西太平洋戦略の要衝である横須賀の第七艦隊司令部の機能に障害が出る。それは絶対に許されないことである。だから、アメリカの通告はこう続く。「今ある54基の原発は順次廃炉しなさい。ついては、この廃炉のお仕事はアメリカの廃炉業者がまるごとお引き受けしようではないか(料金はだいぶお高いですが)」。(内田樹「脱原発の理路」 より)

もうひと月も前の樹氏のエセーを引用したのは、たまたま昨夜前原元外務大臣がテレビ朝日のニュース番組のインタビューで喋っているのを聞いていて、樹氏の想像が正しいと思わせる、あまりに優等生的な回答だったからだ。少なくとも今の民意から共感を引き出しつつ、のところが、だ。

あの優等生的な前原の回答は、絶対にアメリカの国益だけは損なわない、ことを決意した人間だけに見出される「立て板に水」の無情を感じさせるものだ。小泉にも通ずるところの。如何にも我々国民の利益と一致しているかのようによどみなく話すところにむしろ不安を感じた。つまり脱原発という一点に関して言えば、日本の政府がそちらに舵を切れると言うことは、日本国内の民意とアメリカの国益が珍しくも一致したと言うことだ。善かれ悪しかれそうなったならば、廃炉への流れは一気に加速されるであろう。原発に関してはもう騒ぐことなど無くなる(?)のだ。だが、それは本当なのだろうか?