うそまみれのニッポン

それらの名称だけから言うと、「個人情報保護法」には、「個人情報の保護」という一般生活者の権利保護という名目があり、「人権擁護法」には、一般生活者をメディアの餌食から守るという立派な名目がある。そして、ついにやってくる(かも知れない)「国民投票法(案)」には、国民が憲法改正などに関して直接投票できますよ、という印象を与えるものである。どれも、一般生活者の視点から彼らの権利を守るモノだと言わんばかりの名称と名目である。だがどれも嘘ばかりの悪法だ。

「個人情報保護」というのは名ばかりで、その法の遵守を迫る人々の本当の関心は、企業の機密情報管理だ。個人情報の保護という目的領域から完全に逸脱した拡大解釈もいいところだ。企業のための企業による企業人の管理を正当化するための「口実」にすぎないことが明らかになりつつある(だが、考えてもみよ、企業人だって家に帰ればただの生活者だ)。つまり、メディア規制の別働隊だ。「人権擁護」なんかに関して言えば、メディア規制が主たる目的にすぎない。そして「国民投票法」なんかは、投票権を下々の者に与える風を装って、その実、メディアには「何人も、国民投票の結果に影響を及ぼす目的をもって、新聞紙又は雑誌に対する編集その他経営上の特殊の地位を利用して、当該新聞紙又は雑誌に国民投票に関する報道及び評論を掲載し、又は掲載させることができない」(罰則は2年以下の禁固刑!)って一体全体何だよ。こんな乱暴なことを自民党は通そうとしているのか! そうなったら、「ものすごい数の人々」が読みにきている私のサイト!では、もし投票の結果に影響を及ぼす目的もって発言をしたら、タイホされる、なんて日も来るかもしれない訳だ。雑誌でも新聞でもないから大丈夫だって?(そう考えたあなたは「愛でたい」。)

これは、一体どういうことなのか? われわれの向かっている道というのはまさに闇ではないかの? だが、一体どれだけの人々が自分たちの問題として、こうしたことに関心を持って調べたり、話したり、耳を傾けたり、必要によっては声を上げたりしているだろうか? 

(孤独な戦いになりそうですよ。なんかあったら骨でも拾ってやって下さい。)

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