望月治孝さんのライヴに勝手に飛び入り

今年の9.11は、グッドマンにいた。お客に来て欲しくないと言う望月さんのソロパフォーマンスに後半お邪魔した。対バンは清水さん達。対バンの人たちもじっと注意深く望月さんのやることに耳を傾けている。

自分の目指すものが音楽でないという望月さんだが、前半を聴いて激しく音楽を感じた。良いものは私にとって音楽なのである。それを音楽でないと呼びたい気持ちは少し分かる。でも彼にとって音楽でなければないほど、私には切実で真実の音楽であり得るのだ。

どうしても一緒にやりたいと思っていたら、誘われた。嬉しかった。私は私なりのやり方で、音楽ならぬ「音楽」をやりたいと思った。それで、一番私にとって許し難い方法、すなわち演奏したことのない楽器でデュオをやることに決めた。吹いたことのないサックスを吹き、叩いたことのないドラムを叩いた。

これくらい新鮮に楽器に向かえるのであれば、はじめて望月さんと互角に向き合えると思ったのだ。

記録がどうしても聴きたいと思ったので、鎌田さんにお願いして、カセットテープにモノラル録音をして貰った。(それがまたいい音がする。)後で聴いて、心底やって良かったと思えた。そこには、私の「音楽」があり、そしておそらく望月さんの「音楽ならぬもの」があったからだ。

(11.20.2004記)

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